昔Windows'95を親に買ってもらってAOLでチャットをしていたが、どうやって誰と話していたのかが思い出せない。それでも思い出せる限りではいつも僕は年下で、なぜか都合よくお相手をしてくれていたのは年上の女性だったような気がする。 知らない人と話す機会はネットが人間の生活に浸透して行くにつれて増えていったような実感がある。今はochsengangle3というアカウントで人の投稿しか見ていないが、それを強く感じたのは大人になって今はなき最初のアカウントでインスタグラムを始めた時だ。ハッシュタグという非常に便利な概念から共通の関心を持っている人間を文字通り世界中から見つけることができるようになった。 しかし面白いことに、そうしてかつてAOLのチャットルームのようなところで「僕は小学3年生です。魚釣りが好きです。」みたいなことを発信して「そうなんだ。魚釣りはどういうところが楽しいの?」といった具合に話が始まっていた頃から、ネットでそうして話す彼らとは実際に会ったことがない。パソコン通信の時代、僕の相手をしてくれていた人たちは本当に画面に浮き上がる文字だけで僕を楽しませてくれていたが、今になって時々思う; あの人たちは誰で、どんな容姿の、どんな生活をどこで送っている人たちだったんだろう?