2015年のことだ。
仕事場で芝生の上に生えていたクローバーを同僚が眺めていたのでなんとなく気に入って、何本かそこのクローバーを抜いて持って帰ってきた。
思い返せば当時の事務所のベランダは僕がビオトープでも考えていたのか、ベランダの足の踏み場は全て芝生化されており、色々な植物の実験が行われていたのだが、のちに現在の部長が加わってくれたとき、そのベランダを有効に活用し、打ち合わせもできるようにとデッキとテーブルと椅子がやってきて、植物たちは全て鉢に移された。その時にクローバーだけはデッキの下で生えてくれていたらなんとなくいい雰囲気になるのではと願ったのだが、日当たりの悪くなってしまったデッキの下ではダメなようで、すぐに全て残らず枯れていった。
それから三年の歳月が経ち、たまたま外壁のコーティングの工事がこの夏あり、デッキを解体してほしいと職人に頼まれたのでそうしたものの、足場を使って材料を下ろしたが、建物の塗装工事が終わり、下から材料を持ってきて組み立て直そうと思っているうちにベランダに通じていた足場が取り外されてしまい、億劫になって組み立てず放置していたらなんと日当たりがまた良くなったベランダに当時から残っていた少しばかりの土の上にその当時と同じ場所からクローバーが生えてきているではないか。
嬉しくなったのか、妻はそのクローバーに毎日水をやっている。
だからクローバーはみるみるうちに繁殖し、小さな森がベランダに生まれた。
三年ほど前、思い立って何気なく持って帰ってきた2、3本がその始まりである。

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